自転車保険に加入しているのは45%!してない人が後悔したこととは?

自転車の事故によって他人にケガをさせてしまい、高額な損害賠償を請求されたというニュースを目にしたことがある人も多いと思います。
万が一事故を起こしてしまったとき、賠償額がこんな金額になるなら保険に入っておけば良かった…と後悔しても後の祭りです。
自動車やバイクは自賠責保険への加入が法律で義務付けられていますが、自転車にはその義務がありませんでした。
現在は、保険への加入が義務付けられている自治体も増えてきましたが、自転車保険に加入している人はまだ多くないというのが現状です。
しかしそのままでよいのでしょうか?
今回は自転車保険への加入に関するアンケート調査をもとに、自転車保険の必要性についてお話しします。この機会に、ぜひ自転車保険への加入をご検討ください。
自転車保険に加入しているのは45%!半分以下という実態
今回のアンケートでは500名の方に回答していただきました。
性別と年代の内訳は以下の通りです。
性別 | 割合 |
---|---|
男性 | 女性 |
43% | 57% |
年代 | 割合 |
---|---|
10代以下 | 0.4% |
20代 | 4.4% |
30代 | 32.2% |
40代 | 31.4% |
50代 | 17.0% |
60代以上 | 4.6% |
職業 | 割合 |
---|---|
正社員 | 0.42 |
パートタイム・アルバイト | 0.18 |
個人事業主・会社経営者・会社役員 | 0.11 |
学生 | 0.02 |
専業主婦・主夫 | 0.17 |
無職 | 0.07 |
その他 | 0.02 |
万が一加害者になってしまったときに負担する賠償額は非常に高額
自転車は子供でも乗れる乗り物ですので、事故に対する意識が低いのかもしれません。運転するのに免許はいりませんから、自転車くらいで事故なんて起こさないと思っている人も多いのではないでしょうか?
しかし、いつ起こるのかがわからないのが事故です。万が一事故を起こして他人にケガをさせてしまった場合、非常に高額な損害賠償を請求される場合があります。
自転車の事故で、加害者が数千万円の損害賠償を負担しなければならないことを知っていますか?という質問には、8割近くの人が「はい」と答えました。
- はい:78%
- いいえ:22%
しかし、2割強の方がまだ損害賠償の現実を知らないと答えています。
賠償額が高額になる理由は、自転車の事故であっても、自動車による事故と同じように損害賠償額を計算されるためです。
女性はケガから回復することなく、植物状態になってしまったこともあり、これほどの高額な賠償額となりました。
軽いケガで、通院で済んだとしても数十万円、入院するとなると100万円以上の費用がかかってしまいます。簡単に支払える金額ではありません。
もし支払いが難しい場合は、一時的にお金を借りるという選択肢もありますが、借りるには審査もありますし、金額によっては難しいこともあります。
事故を起こしたのが子供であったとしても、その親権者に対して賠償責任が求められるのです。自分は自転車に乗らないからと、安心してはいられません。
すべての事故でこのような高額な賠償額になるわけではないものの、決して小さな金額ではすまないでしょう。
保険に入っていなければ、ケガの治療費だけでなく仕事を休んだことによる損害、慰謝料など、すぐには支払うことが難しい金額を請求されることが予想されます。
だからこそ、自転車保険への加入は必要なのです。
自転車保険加入を義務化する自治体が増えている
昨今の事故の状況から、条例によって自転車保険への加入を義務付けている、または努力義務としている自治体が増えてきています。
令和5年4月1日現在、32の都道府県で義務化されており、10の都道府県では努力義務とされています。
ご自分がお住まいの自治体の条例で自転車保険加入の義務化/努力義務化されているか知っているかお聞きしたところ、およそ半数の人が「わからない」と答えています。
- はい:39%
- いいえ:13%
- わからない:48%
自転車の場合、車と違って、保険に加入をしなかったからといって罰則はありません。
自転車保険は、自転車に乗る人が個人で加入するものだけでなく、一人の保険で家族の分も契約できる商品があるので、加入状況を把握することが難しいためだとされています。
しかし、罰則がなければ加入しなくて良いということにはなりません。
注意しなければならないのは、自分が住んでいる地域では「努力義務」だったとしても、「加入義務」のある地域を自転車で通行する場合にはその義務が適用されるということです。
たとえば、茨城県では努力義務となっていますが、お隣の栃木県では加入が義務化されてします。
茨城県在住の人が栃木県を自転車で通行する場合、そこに住んでいる人と同様に保険加入が義務付けられます。
自転車保険に加入している人は半分にも満たない
では、実際に自転車保険に加入している人はどのくらいいるのでしょうか?
自転車保険に加入しているかお聞きしたところ、「はい」と「いいえ」でおよそ半々という結果になりました。
- はい:45%
- いいえ:51%
- わからない:4%
「いいえ」と答えた人の方が若干多くなっています。
保険に加入した理由も聞きました。
加入した理由 | 割合 |
---|---|
自転車保険加入が義務化/努力義務化された | 32.0% |
自動車保険や火災保険などに付帯していた | 24.0% |
自転車の購入/買い替え | 24.0% |
自転車にかかわる事故に遭った/見聞きした | 8.0% |
家族や友人など周囲の人に勧められた | 4.0% |
クレジットカードのサービスに付帯していた | 3.0% |
自転車の点検 | 1.0% |
その他 | 4.0% |
義務化されたことが最も大きな理由となっていますが、たまたま加入している他の保険に付帯していた、自転車の購入をきっかけに加入したという答えも多くなっています。
自転車の事故を見聞きしたことで危機感を覚えたという人は、意外と少なかったです。
警察庁の統計によりますと、自転車事故の件数自体は減少傾向にあるものの、自転車対歩行者の事故は、依然として2,500件を超えており、決して少ないとはいえません。
自分が見聞きしたことがなくても、事故がないと考えるのではなく、自分にも起こり得ることとして捉え、保険に加入しておくべきでしょう。
自転車保険はどこで加入すればいいのか
では、いざ自転車保険に加入しようとした場合、どのような商品があるのでしょうか。
実際に加入している人に、自転車保険の種類を聞いてみました。
保険種別 | 回答数 |
---|---|
個人賠償責任保険(日常生活特約等) | 174 |
TSマーク付帯保険 | 23 |
共済 | 14 |
団体保険 | 13 |
クレジットカード付帯保険 | 13 |
施設賠償責任保険 | 1 |
その他 | 4 |
最も多かったのは、個人賠償責任保険でした。個人賠償責任保険とは、自分の過失によって他人にケガをさせてしまった時や、物を壊してしまった時に備える保険です。
過失によって賠償責任が生じた時、損害賠償を請求されますが、さまざまな賠償リスクに備えるのがこの個人賠償責任保険です。
- お店で商品を壊してしまった
- 飼い犬を散歩させているときに、他人に噛み付いてケガをさせてしまった
- 子供がボール遊びをしていて他人の家のガラスを割ってしまった
など、他人に損害を与えた場合の賠償リスクに備えます。
これらの賠償責任の中に自転車事故も含まれていれば、万が一事故を起こしてしまった場合でも賠償金支払いの経済的な負担を減らすことができます。
ついで多いのがTSマーク付帯保険でした。これは、TSマークがついた自転車に付帯する保険で、青色と赤色で補償内容が違います。
TSマークのついた自転車を購入すると自動的についてくる保険ですので、加入の手間はありません。
ただし、保険期間が1年と短いので、更新する場合は自転車の点検整備を受けて、再びTSマークを貼付してもらう必要があります。
加入して良かったことは?「安心」を買うのが保険の目的
自転車保険に加入している人に、加入して良かったことを聞いてみますと、最も多かった回答は「安心感がある」というものでした。
- 万が一、加害者の立場になった時に家族に負担がかからないと思うと安心できる
- 実際に自分が自転車で運転中に曲がり角で人とぶつかりそうになった事があり、相手にもケガがなかったがひやりとしたし、もしもの事を考えて加入済みで良かったと思った
- まだ保険を利用したことはありませんが、別居の未婚の子まで保障されているので安心している
たしかに、事故は滅多に起こるものではありません。しかし、滅多にないからこそ、保険で備える必要があるのです。
また、実際に事故が起きてしまい、加入していてよかったと安心できた人も多かったです。
- 実際に高校生の息子が自転車事故にあった際に役にたった
- 事故に遭ってしまった際、治療費が高額になってしまったのでとても助けられた
- 突然の追突事故があったので助かった
- ケガをした際、捻挫でも保険の対象だった
- 自転車事故以外のケガでも対象となる
- 事故に巻き込まれたときに対応してもらえて助かった
事故や高額な損害賠償を請求されたというニュースを見ても、自分には関係ないと思ってしまう人が多いと思いますが、誰でも当事者となる可能性があるのです。
中には、このような意見もありました。
- 新しい職場に自転車で通いたい時、保険に入っていれば自転車で通える。そうでないと、通えない場合が多い
学校や会社では、自転車通学・通勤をする場合、保険への加入を義務付けていることがあります。自転車を利用したい人は、早めに加入しておくと安心です。
保険に加入してよくなかったことや後悔したこと
逆に、自転車保険に加入して後悔したことも聞いてみましたが、「特にない」という回答が多かったです。
事故に遭っていないと保険料がもったいないと感じることもあるかもしれません。「乗る機会が少なくても保険料は戻ってこない」という意見もありました。
しかし、「何かあったときに保険があれば大丈夫」という安心感を得られるのが保険です。
何もないことは良いことですから、費用がかかることが気になる方は、できるだけ安い保険料の自転車保険を探すと良いでしょう。
中には、このような意見もありました。
- 他の保険に付帯されていることに気付かず、保険料を余計に払ったこと
- 他にも安くて良いプランがあったのではないかとも思う
- 自転車購入店で勧められるままに入ったので、加入する前に他の保険も検討すればよかった
もしかしたら気がついていないだけで、すでに今加入している保険で自転車の事故がカバーできる可能性があります。
また、いろいろと保険商品を比較することで、自分が欲しい金額と支払う保険料のバランスが良い商品が見つかるでしょう。
もっと知って欲しい、自転車保険のこと
自転車保険は、生命保険や医療保険、火災保険などと比べるとまだまだ知られていないことが多いのではないでしょうか。
しかし、今後は加入を義務化する自治体も増えていくことでしょう。ですからこの機会に、自転車保険の必要性についてもっと知って欲しいと思います。
事故は誰にでも起きる可能性がある
自転車保険に加入していないと答えた方に、その理由を聞いてみました。
加入していない理由 | 回答数 |
---|---|
自転車保険について知らなかったから/考えたことがなかったから | 81 |
事故が起きる可能性が低いと思うから | 57 |
加入手続きがわからない/面倒だから | 50 |
保険料が高いから | 40 |
その他 | 67 |
「その他」は、「自転車を持っていない」という理由が多かったです。
全体を見ると、自転車保険に加入していない理由は「知らなかった」または「考えたことがなかった」という人が最も多くなっており、ついで「事故が起きる可能性が低いと思う」が多いという結果になりました。
自転車保険の必要性については、まだまだ浸透しているとは言い難い面があるので致し方ないかもしれませんが、今後は義務化される自治体が増え、自治体による啓蒙活動などが活発になれば加入する人も増えていくと考えられます。
ここで注目すべきは、事故が起きる可能性が低いと考えている人が多いということでしょう。
これまで事故を起こして高額な賠償金を請求された人たちも、自転車に乗るときに自分がそんな事故を起こすとは思っていなかったはずです。
しかし、事故は起きてしまうことがあります。気をつけていても起こるのが事故であり、万が一の可能性に備えるのが保険です。
保険に加入すればわずかな保険料で多額の補償が得られる
「保険に加入していなくて良かったこと」の答えとしては、
- 保険料の負担がない
- 事故に遭っていないので節約になっている
という回答が多くなっていました。
たしかに、保険料を払わなければ経済的な負担はありませんが、万が一事故を起こしたときの高額な賠償金額を考えれば、月々の保険料は微々たるものでしょう。
自転車保険に加入していれば、月々わずか数百円〜数千円の負担で、数千万円の補償を受けられます。
自転車保険に加入していなくて後悔したこと
アンケートでも、自転車保険に加入していなくて悪かった・後悔していることに、「事故を起こしていないので特にない」という答えが最も多くなっていましたが、以下のような回答もみられました。
- 万が一の事態を考えると備えがなく心配
- 保険に加入していないこと自体不安を感じる
- テレビのニュースで、自転車に乗っている人が歩行者にぶつかり歩行者が亡くなってしまったという事故を知り、加入する必要性を考えさせられる
普段は意識していなくても、ニュースなどを見ると不安に感じる人もいるようです。
もし保険に加入していなくて事故を起こした場合、相手のケガが軽く済んだとしても、
- 治療費
- 入院費
- 通院費
- 休業補償
などを支払うことになるでしょう。
ちなみに「加入していなくて良かったこと」の回答の中には、「歩く習慣ができて健康的になった」というものも見られました。
加入しないのであれば、自転車に乗らないという選択肢も必要かもしれません。
補償の他にプラスアルファがあれば加入しやすくなるか?
自転車保険にあったらいいなと思うサービスはあるかと聞いてみたところ、このような回答がありました。
サービス内容 | 回答数 |
---|---|
事故について弁護士に相談できる | 239 |
自転車用のドライブレコーダー | 254 |
事故/故障のときに駆けつけてくれる | 203 |
事故/故障のときに自転車を運んでくれる | 138 |
事故/故障のときに代車を手配してくれる | 70 |
その他 | 2 |
その他
- 故障の修理保険
- いつでもオペレーターと相談できる
たしかに、事故の内容によっては相手と示談交渉などをしなくてはならなくなり、弁護士に依頼する必要が出てくることもあります。
その場合は、弁護士への相談がしやすくなるような補償内容となっていると安心です。
また、車にドライブレコーダーをつけることによって事故の詳細が記録できるようになり、示談交渉などもしやすくなっています。
自転車にも同様のサービスがあれば、過失割合の算定もしやすくなるでしょう。
今後、自転車保険が普及していくにしたがって、このようなサービスも付帯していくと、より加入しやすくなりそうです。
保険は「万が一」に備えるもの・何もないからこそ加入しておくべき
普段乗っている時はあまり意識しないかもしれませんが、自転車は自動車と同じく、「車両」です。
走る速度は人それぞれですが、時速15km〜20km、徒歩で歩いている4倍ほどになります。
しかし、ぶつかったときの衝撃は16倍にもなるというデータがあります。
ぶつかっただけでも、相手に大ケガをさせてしまう可能性がありますし、もし転倒して頭を打つなどした場合、重篤な障害を負ったり、最悪の場合は命を落としてしまったりすることもあります。
これまでは何もなかったかもしれませんが、もしかしたら今後、事故の当事者になる可能性は誰にでもあります。
だからこそ、自転車保険は今のうちに加入しておくべきです。
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自転車保険は万が一に備えて加入しておこう
今回は、自転車保険への加入状況についてのアンケートをもとに、自転車保険加入の必要性について解説しました。
事故が起きる前は、みなさん自分には関係のないこと、自分は事故を起こさないと思っています。
しかし、まさかと思っているときに起こるのが事故なのです。自転車事故は誰にでも起こる可能性があるものですから、その万が一のために自転車保険には加入しておくべきです。
加入を義務付けている自治体も増えてきました。罰則がないからと思わず、自分と家族、そして誰かに損害を与えないためにも、ぜひ加入を検討してください。