借金返済のコツは借金が返せなくなる前に確認を!借金が返せない場合の対処法も紹介
計画的に借金をする、できるだけ早く完済するコツについて知りたい方のために、借金返済のコツについてまとめました。
この記事を読んでいる方の中には、「借金が返せなくなりそう」という方もいると思います。借金は返済できないと、最悪の場合財産差し押さえの強制執行となる可能性があるため、早めの対処が大変大事になってきます。
借金返済に困らないための返済のコツ、そして借金が返せなくなりそうな場合の対処法、借金問題の相談先についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
借金返済のコツ7選!早く計画的に借金を返すには何をするべき?
早速、スムーズに借金を返済するためのコツを紹介します。
- 返済計画を立てる・収支を見直す
- 固定費を見直す
- 繰り上げ返済する
- 高い金利の借金から返済する・優先順位を決める
- 一本化する
- 副業で収入を増やす
- 返済日に遅れない
これらがどうして借金をスムーズに返済することに繋がるのか、詳しく説明していきます。
返済のコツ①返済計画を立てる・収支を見直すことから始めよう
借金を無理なくスムーズに返済するのであれば、まず自分自身の借金を正しく把握することが大切です。
- 何社から借金をしているか
- 借入残高はいくらか
- 金利の設定はどうなっているか
- 毎月の返済額はいくらか
現状をチェックした後で、収支を確認します。
自分がどこからいくら借金があるか分からないときは、信用情報期間に開示請求をしましょう。
- JICC…消費者金融の情報が主に登録
- CIC…信販会社やクレジット会社の情報が主に登録
- KSC…銀行からの借り入れ情報が登録
信用情報の開示請求の方法は、各機関によって異なります。
信用情報機関名 | 開示請求の方法 | 公式サイト |
---|---|---|
JICC | ・スマートフォンアプリ 手数料1,000円 ・郵送 手数料1,000円 |
https://www.jicc.co.jp/kaiji/ |
CIC | ・インターネット 手数料1,000円 ・郵送 手数料1,000円 |
https://www.cic.co.jp/mydata/index.html |
KSC | ・インターネッ 1,000円 ・郵送 1,124円~1,200円 |
https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/open/ |
自分の収入から毎月の支出を引き、借金返済に充てられる金額を計算していきます。支出が多くて返済に回せる金額が少ないのであれば、支出を見直すことも必要です。
コツ②固定費を見直すことで支出を削減する
支出を減らせば、毎月の返済に充てられる金額が増えますし、返済をしても生活に支障が出ないようにすることができます。
毎月の支出を上手に減らすのであれば、固定費の見直しがおすすめです。
- スマホ料金の見直し、格安スマホへの乗り換え:通信費が削減できる
- 保険の見直し:重複している保証がないか、同じプランで安い保険会社がないか
- サブスクの解約:使用頻度が低いものや年会費の高いものを解約する
- 車を手放してカーシェアリングを利用する:車に乗る頻度や維持費をチェックして判断
これら固定費は、見直したり変更したりするだけで毎月一定額の支出を削減することができます。
また、固定費の見直しだけでなく外食が多いなど見直せる点があれば見直してみましょう。
コツ③繰り上げ返済をして利息負担を減らす
余裕があるときに繰り上げ返済をすることもおすすめです。
毎月の返済よりも多めに返済することで、返済期間を短縮して支払う利息負担を軽減することができます。追加返済や任意返済と呼ばれる場合もあります。
また、せっかく利息負担が軽減できても手数料が膨らめば意味がありません。繰り上げ返済をする際には手数料有無も確認しておきましょう。
コツ④高い金利の借金から返済する・優先順位を決めると返済負担が減らせる
複数の借金がある場合は、返済の優先順位を決めることもおすすめです。金利が高いもの、借り入れ少ないものを優先的に返済します。
金利が高いものを先に返済できれば返済期間を短縮することで利息負担を軽減できますし、借入額が少ないものを先に返せば借金の借入件数が減るため精神的負担が軽減できるでしょう。
コツ⑤一本化して金利負担や借金管理の負担を軽減しよう
複数の借金があれば、1つにまとめてみましょう。借金を1つにまとめることで借入先・返済先が1か所になり借金の管理が楽になります。いくら借金が残っているかを把握しやすくなりますし、今よりも金利が下がれば利息負担を減らすこともできるでしょう。
複数の借金を1つにまとめると借入額が高額になり総量規制が気になりますが、おまとめローンを利用することで金利が下がれば顧客に有利な借り換えとなるため総量規制の対象外です。つまり、年収の3分の1を超えていても利用することができます。
また、借金が1つしかなくても金利が低い借入先に変更することで支払利息総額を抑えられる「借り換え」を検討することができます。
ただし、金利が下がっても毎月の返済額が少なくなれば返済期間が長引くため、支払利息総額が膨らむこともあります。借り換えをするときには毎月の返済額や返済予定総額についてもチェックしておくと良いでしょう。
コツ⑥副業で収入を増やせば返済額がアップでき早く返済できる
副業で収入を増やすことができれば、借金の返済に充てられる金額も増えます。借金返済のために生活が苦しい場合も、収入が増えることで楽になるでしょう。
借金返済のための副業は、本業に支障が出ないもの、空き時間でできるもの、確実に収入が得られるものがおすすめです。
具体的な業種としては以下が挙げられます。
- ライター
- データ入力
- 配達バイト
- プログラミング
- Webデザイン
自分のスキルを活かして副業できるクラウドソーシングに登録するなど検討してみてください。
ただし、本業が副業を禁止していることもあるので注意が必要です。副業禁止なのに働いていることがバレてしまうと、本業で処罰を受ける恐れがあります。
本業の就業規則をチェックし、副業が禁止されていないかを確認してください。
コツ⑦遅延損害金発生を防ぐため返済日に遅れない
返済に1日でも遅れると、遅延損害金が発生します。遅延損害金は返済が遅れた分だけ膨らみますから、返済に遅れないようにすることが返済額を大きくしないために大切なポイントです。
返済が遅れそうときは、借入先に連絡をして相談してください。いつなら返済できるかなどを相談することで、対応についてアドバイスをくれることがあります。
借金を上手に返済するコツとしては、まず自分自身の借金状況、収支状況を正しく把握するが大切になります。あとは、支出を減らして返済に充てる金額を増やしたり、金利負担を軽減して返済総額を減らしたりすることもできるでしょう。
返済が遅れ始めると、厳しい状況に追い込まれてしまうこともあります。まずは返済に遅れないよう、しっかりと返済できる環境を整えてください。
余剰資金をしっかり貯蓄しておくことも借金返済のコツ!
毎月の返済に充てる金額を増やせば、それだけ早く完済できることができます。返済期間が短縮できれば支払利息総額も減らすことができますが、毎月の返済を増やすために貯金がゼロになることはおすすめできません。
病気やケガで収入が減る、子どもの教育資金などで支出が増えることも考えられますので、家計の収支からある程度貯蓄することも大切です。
貯蓄が十分あれば新たな借金をすることなく家計管理ができる可能性があります。貯蓄の目標額を決め、緊急資金や冠婚葬祭に回せるようにしておくと安心です。
緊急予備資金の目安として、日本FP協会では月の生活費の3~6か月分を目安と考えることを提案しています。失業、ケガ、病気になったときだけでなく、被災した際の備えにもなるのでぜひ参考にしてください。
もし新たに借金が必要になった場合でも、貯蓄があればそれだけ余裕をもって返済することができるでしょう。
借金返済が苦しい状態では貯蓄のことを考える余裕がないかもしれません。しかし、収支を見直して少しでも生活に余裕が出た、返済が滞りなくできるようになったタイミングで、ぜひ貯蓄のことも考えてください。
借金返済が苦しいのは何が原因?チェックしてほしい5つのポイント
借金返済がスムーズにいかないとき、返済が苦しくなってきたとき、必ず何か原因があるはずです。つまり、スムーズに返済を行うためには、返済を苦しめてしまう原因を知ることも重要となります。
個々では、借金返済を苦しめてしまう原因を5つピックアップしました。
- 収入に対して借入額が多い
- 毎月の支出が多い、無計画にお金を使っている
- 分割払いやリボ払いを多用している
- 欲しいものを我慢できずに購入してしまう
- つい見栄を張ってしまう、誘いを断ることができない
1つでも当てはまれば、借金返済が苦しくなる可能性があります。それぞれのポイントについて解説します。
収入に対して借入額が多い
収入に対して借入額が多くなれば、それだけ返済額も大きくなりますので返済に無理が出てくる可能性が高まります。
ただ、借入をしたタイミングでは総量規制を超えていなくても、返済が長引くことで利息が膨らんで結果的に年収の3分の1を超えているケースもあります。
自分の借り入れ総額がいくらになっているのかチェックすることが大切です。また、借入時点でも収入に対する返済額の負担が大きすぎないか確認しておくことをおすすめします。
毎月の支出が多い、無計画にお金を使っている
月々の収支を把握せずに生活している、無計画にお金を使ってしまう人は、借金をしがちです。自分がいくら返済しているかを把握できないため、借金が膨らんでも気づきにくいでしょう。
クレジットカードも無計画に利用すれば、気づいたときに支払えない金額に膨らんでしまうリスクもあります。
月々の収支を把握し、いくら自分の手元に残るのかなどを確認することが大切でしょう。そして、支出が収入を超えないようにしましょう。
分割払いやリボ払いを多用している
クレジットカードの支払い方法として分割払いがあります。分割払いの回数を増やせば毎月の支払額が少なくなるので負担は軽減するように思えますが、手数料負担が重くなってくることに注意が必要です。
また、分割払いの利用が増えれば支払い時期が重なって、毎月の支払い額も膨らんでしまうリスクがあります。
リボ払いはどれだけクレジットカードでショッピングをしても、毎月の支払額が一定になる支払方法です。
リボ払いは手数料が高く設定されていますし、毎月の支払いが無理のない設定にしていれば支払うことができてしまうためリボ残高が膨らんでいることに気づきづらいリスクがあります。
分割払い、リボ払いを多く利用している人は、借金返済が滞ってしまう危険性が高くなると考えておきましょう。
欲しいものを我慢できずに購入してしまう
欲しいものが我慢できなければ、衝動買いをする可能性が高まります。無駄遣いも多くなってくるため、借金をしてしまうリスク、借金が膨らむリスクも高まるでしょう。
借金をするときには、本当に今必要なのかを考えることが大切です。これにより、借金が膨らんで返済が苦しくなる可能性を軽減できるでしょう。
つい見栄を張ってしまう、誘いを断ることができない
後輩や友達に見栄を張ってしまう人は、おごることが増えれば支出も増え、借金をしてしまうことが考えられます。借金が膨らんでしまい返済が苦しくなる可能性があるでしょう。
また、誘いを断れない人は資金が不足していても誘いに乗るために借金をしてしまうかもしれません。お金がないときは断る意思を持つことが大切です。
借金の返済が苦しくなってしまう、上手に返済できない人は、いずれも収入と支出のバランスを把握できておらず、支出が増えてしまう傾向にあります。
自分の収入から毎月使える金額を算出し支出が収入を超えないよう管理することを前提として、返済に回せる資金を計算した上で計画的に借金を利用することが大切です。
借金返済が苦しい…そんな状況でも絶対にしてはいけない3つのNG行動
借金を早く返そう、どうにか返済を続けようと思っても、絶対にやってはいけないのが次の3つです。
- 闇金を使う
- 新たな借金をする
- ギャンブルをする
それぞれのNG行動について見ていきます。
闇金は違法な金貸し!法外利息で金銭的負担は雪だるま式に増え、かつ精神的負担も増えてしまう
闇金は法外な利息で貸し付けを行い、強引な取り立てを行う違法業者です。闇金はブラックでも審査なしですぐ融資してくれるためお金に困っているときに手を出してしまいそうになるかもしれませんが、絶対に利用してはいけません。
利息制限法では貸付金利を年15~20%に制限していますが、闇金を利用すうと年に200%を超える高金利が設定されてしまいます。また、深夜や早朝に自宅に訪問する、保証人ではない家族や知人に取り立てをするなど貸金業法で禁止されている取り立て行為をすることもあるでしょう。
闇金を利用すると自分自身だけでなく家族や知人にも迷惑をかけてしまいます。
最近では、対応がソフトな「ソフト闇金」もよく目にするかもしれません。ソフトとは言っても法外な金利で貸し付けを行い、貸金業登録をしていない違法業者であることは間違いありません。絶対に利用しないようにしましょう。
また、闇金業者ではなく、SNSを使って個人でお金を貸します、融資しますという宣伝を行う「個人間融資」も増えています。こちらも闇金であるため気を付けてください。
闇金などの違法な金融業者かどうかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」を利用したり、財務局で確認することができます。
新たな借金は借金を増やして負担が増えるだけ
借金を上手に返済したいのであれば、新しい借金をせずに今の借金をきちんと返済することが大切です。
新たな借り入れをすると利息額が増えて返済負担は増えてしまいます。
借金を借金で返し続ける「自転車操業」は借金が辛い状況をますます悪化させるだけですから決して行わないようにしましょう。
ギャンブルは手元の資産を減らし借金を増やすリスクが高い行為
ギャンブルで勝てば資産を大きく増やして借金を一気に返済することができる、と考えるかもしれません。しかし、ギャンブルは勝てば良いのですが負けるものでもあります。一攫千金を狙っても結局借入額が増えて借金苦に陥るリスクが高く危険です。
勝つまで続けようと借金がやめられなくなれば、それはギャンブル依存症である可能性もあります。
ギャンブル依存症になると、ギャンブルがしたいという衝動を抑えきれず貯金を使い果たす、借金が膨らむ、そして人間関係のトラブルを起こしてしまう恐れがあります。これは脳内報酬系の機能に異常が起こっているためだと考えられており、治療が必要となります。
借金返済のコツとして、返済に遅れないことは大切です。しかし、闇金を利用する、新たに借金をしてまで返済をしても結果的に借金が増えてより苦しい事態に陥るリスクを高めてしまいます。
また、収入を増やすことも返済のコツとなりますが、資産を一気に増やそうとギャンブルに手を出すのも危険です。隔日に資産が増えるわけではありませんし、負債を増やすリスクが高いため決して選んではいけない方法だと言えるでしょう。
借金返済できないなら債務整理という選択肢もある!借金減額や免除で根本解決が可能
どうしても借金が返済できないときは債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、債権者との交渉や裁判所に認めてもらうことで、借金を減額または免除ができる可能性があり、借金問題を根本から解決することを目指す手続きです。
債務整理には、次の4つの手続きがあります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
- 特定調停
債務整理にはメリット、デメリットがあるため、各手続の特徴を理解することが大切です。
それぞれ詳しく紹介していきましょう。
保証人がいる借金を除いた手続きをしたいなら任意整理がおすすめ
任意整理は、債権者と直接交渉して将来利息のカットや返済期間の延長などで借金減の合意を目指す手続きです。
- 将来利息をカットすることを目指す
- 元金は3~5年で返済する
任意整理のメリット、デメリットも確認しておきましょう。
メリット | ・家族に内緒で手続きできる ・手続きする債権者を選べる ・比較的短期間で手続きできる |
---|---|
デメリット | ・債権者が交渉に応じてくれないこともある ・返済が続くため安定・継続した収入が必要 ・元金そのものは減額できない ・ブラックになる |
任意整理は、借金減額ができる幅そのものは少ないですが、手続きできる借金を選べるため保証人がいる借金を除くことができます。
保証人に迷惑をかけず、家族にもバレずに手続きできるため、保証人がいる借金を避けて借金を減額したい人におすすめです。
また、利息がなくなれば借金完済が見込める方にも、デメリットが比較的少なく手続き期間も早いと言われている任意整理が向いていると言えます。
自宅を残して大幅に借金を減額したいなら個人再生がおすすめ
個人再生は、裁判所に申し立てをして返済計画を提出し、借金を大幅に減額することを認めてもらう手続きです。
- 減額した借金は3~5年で返済する
- 住宅ローンを返済中でも家を処分することなく手続きできる
- 借金を5分の1ほどまで減額できる
個人再生のメリット、デメリットも確認しておきましょう。
メリット | ・住宅ローン特則を利用することにより家を残したまま手続きできる ・借金の理由は問わないためギャンブル原因の借金も整理可能 ・借金が大きく減額できる |
---|---|
デメリット | ・最低弁済額が決まっているので、借金が100万円未満なら手続きできない ・返済が続くため、安定・継続した収入が必要 ・手続きが複雑で専門家の協力が必要不可欠 ・家族に内緒で手続きするのは難しい ・官報に住所、氏名が登録される ・保証人に迷惑がかかる ・ブラックになる |
個人再生は借金を大きく減額できる手続きですが、住宅ローン以外の借金は全て手続き対象となるため、保証人がいる借金も整理することになり保証人に迷惑をかけてしまいます。
また、手続きに手間や時間がかかりますし、家族に内緒で手続きを進めることは困難です。
保証人がいる借金がない方、借金を大きく減額したい方、家を手放したくない方におすすめの手続きです。
借金の全額免除を望むなら自己破産がおすすめ
自己破産は、裁判所に申し立てをして借金が返済できないことを認めてもらい、借金を原則ゼロにしてもらうことを目指す手続きです。借金がゼロになるということで「怪しいのでは?」「騙されるのでは?」と思う人がいるかもしれませんが、破産法に定められた正規の手続き方法です。
- 借金が原則ゼロになる
- 一定以上の資産は処分される
自己破産のメリット、デメリットも確認しておきましょう。
メリット | ・借金がゼロになる(非免責債権) |
---|---|
デメリット | ・官報に住所、氏名が掲載される ・保証人に迷惑がかかる ・家族に内緒で手続きするのは難しい ・資産を差し押さえられてしまう ・免責許可決定まで制限される資格・職業がある ・ブラックになる |
自己破産は一定以上の資産を処分する代わりに借金をゼロにすることができる手続きです。すべて財産を失うものではなく、生活に必要な家具、家電や食料、20万円以下の預貯金や99万円以下の現金は手元に残すことができます。
ただし、浪費やギャンブルが原因の借金は自己破産が認められないことがありますし、税金や損害賠償請求、健康保険料などは非免責債権となっているため自己破産をしても返済・支払い義務が残ります。
自己破産を検討する場合はメリットだけでなくデメリットもしっかり認識する必要があります。
手続き費用を大きく抑えたいなら特定調停がおすすめ
特定調停は、裁判所にも付した手をして裁判所が選任した調停委員が債権者との間に入って返済条件について交渉を行う手続きです。
- 調停委員が仲介してくれる
- 専門家に依頼せず個人で申し立て、手続きできる
- 合意内容に基づき調停調書が作成される
特定調停のメリット、デメリットも確認しておきましょう。
メリット | ・将来利息のカットなどにより 借金が減額できる可能性がある ・費用を抑えて手続きできる(1件1,000円程度) |
---|---|
デメリット | ・成功率が低い ・減額効果が低い ・ブラックになる ・調停調書は法的効力が高く返済が滞れば 強制執行されやすくなる |
特定調停は安価で手続きできるメリットがありますが、成功率が低く失敗してもブラックになってしまうデメリットがあります。また、返済が滞れば強制執行されやすくなる点にも注意しなければいけません。
過払い金請求をすればブラックにならずに借金が減額できる可能性もある
債務整理手続きとは違いますが、借金を減額する方法としては過払い金請求もあります。
過払い金請求は、消費者金融やクレジットカード会社などに払いすぎていた利息を取り戻す手続きです。
どうして過払い金が発生することになったのか、それは貸金業法と出資法の上限金利が違っていた点が原因です。
出資法が改正される前は、利息制限法の上限金利が20%、出資法が29.2%となっていました。そのため、多くの貸金業者が出資法の上限である29.2%で貸し付けを行っていた実態があります。この20%~29.2%の金利がグレーゾーン金利と呼ばれるものでした。
しかし、2010年6月に貸金業法、出資法が改正されてどちらも上限員理が20%となったことでグレーゾーン金利が撤廃。改正前からグレーゾーン金利で借り入れをしていたものも、改正後には払いすぎている利息「過払い金」となり、貸金業者に返還を求めることができるようになりました。
メリット | ・払い過ぎた利息が戻ってくる ・戻ってきた過払い金で借金が完済できれば ブラックにならない ・完済後の借金でも過払い金請求ができる |
---|---|
デメリット | ・過払い金請求後も借金が残ればブラックになる ・過払い金請求をした貸金業者は利用できなくなる |
過払い金は完済した日から10年で時効となります。
過払い金の調査そのものは無料で行ってくれる弁護士・司法書士事務所がほとんどですから、まずは相談してみると良いでしょう。
借金返済が困難になったら、債務整理を検討しましょう。債務整理をすることで、借金を減額、免除することができます。
債務整理には4つの手続きがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。個々の状況によってベストな手続き方法が異なるため、専門家に相談することが大切です。
借金返済が苦しくなったときに頼れる借金相談先は?無料相談で納得いくまで相談してみて
借金問題は放置していても問題が大きくなるだけです。だからこそ借金の返済が苦しくなった時は、速やかに誰かに相談してみることが大切となります。
借金の相談先としては、次の2つをチェックしておくと良いでしょう。
- 公的な相談窓口
- 弁護士・司法書士
それぞれの相談窓口について紹介します。
自分が相談すべきか判断できないときなら公的な相談窓口がおすすめ
公的な相談窓口としては、以下が挙げられます。
- 自治体の相談窓口
- 日本司法支援センター(法テラス)
- 日本クレジットカウンセリング協会
- 国民生活センター
これらの相談窓口は自分の状況を客観的に見てもらいたい、自分で返済する方法があれば知りたいなどの人におすすめです。相談内容に応じては専門家(弁護士、司法書士)などの相談先を紹介してもらうこともできます。
自治体窓口は身近な相談窓口で行きやすいでしょうし、国民生活センターもあらゆる消費者トラブルの相談窓口となっており借金以外の相談にも対応していますから借金相談であることがバレにくいでしょう。
法テラスは国が設立した法的トラブルの総合案内所であり、相談内容に応じて相談窓口や解決方法などの情報提供を行っています。国が設立しているので安心して利用できますし、低所得世帯など収入や資産要件を満たせば弁護士、司法書士の費用立て替え制度を利用することもできます。
日本クレジットカウンセリング協会は、借金相談だけでなく家計カウンセリングも行ってくれます。家計を見直したい、立て直したい人にもおすすめです。また、無料で任意整理も行っているので、費用面が不安で債務整理を諦めていた方は一度相談してみると良いでしょう。
弁護士や司法書士は事務所だけでなく連合会に相談することもできる
借金問題を根本的に解決したいのであれば、債務整理が必要になるかもしれません。債務整理を検討している、借金が高額である人は、弁護士、司法書士に相談してください。
弁護士や司法書士は法律の専門家として1人ひとりの状況に適した解決策をアドバイスしてくれます。
弁護士、司法書士に相談すると依頼しなければいけないと思うかもしれませんが、相談だけでもOKです。
相談先を探す際には、下記のようなポイントをチェックしてみましょう。
- 借金問題の相談、解決実績が多い
- 借金問題を得意、専門としている
- 費用が明確である
- 相談が無料である
- 信頼できる
借金減額に対しての実績が多く、口コミがよく、借金相談が無料の事務所でおすすめはこちらです。
- 渋谷法務総合事務所
- 弁護士法人 響
- アヴァンス法務事務所
- 弁護士法人サンク総合法律事務所
また、弁護士と司法書士には業務範囲に違いがあります。
弁護士 | 司法書士 | |
---|---|---|
借金額の制限 | なし | 1社あたり140万円まで |
訴訟代理権 | 制限なし | 簡易裁判所まで |
自己破産、個人再生手続き | 制限なし | 書類作成のみサポート |
借金が140万円未満で司法書士に依頼しても、相手が訴訟を起こして地方裁判所に進めば司法書士では代理人として対応できなくなってしまいます。
弁護士と司法書士どちらに依頼すべきかについては、自身の借金額や考えている債務整理手続きによって検討すると良いでしょう。
弁護士や司法書士に相談したいと思っても、知っている事務所や伝手がないことで不安に感じている人は、弁護士会、司法書士会がそれぞれ運営している相談窓口に相談することもできます。
- 日本弁護士連合会:法律相談センター
※全国約300か所で法律相談を実施 - 日本司法書士連合会:司法書士総合相談センター
※全国約150か所で稼働
弁護士会や司法書士会が運営している相談窓口は公式サイトで紹介されていますから、最寄りの相談所に問い合わせることができます。ただし、日本弁護士連合会や日本司法書士連合会での相談は有料となっているケースもあります。
各相談センターによって費用や相談時間が変わりますので、事前にホームページで確認しておくことをおすすめします。
借金返済のコツの1つとして、できるだけ早く相談して解決策を知ることが挙げられます。自分の現状を客観的に見てもらい、どのような方法で解決できる可能性があるかを知るだけで状況を改善できる可能性が出てくるでしょう。
専門家に相談するハードルが高いのであれば、自治体や法テラスなどの相談窓口もあります。まずは1人で悩まず、誰かに相談することから始めましょう。
借金返済ができないけどどうすればいい?借金返済のコツなどに関するQ&Aまとめ
借金返済についてよくある質問をまとめました。借金をスムーズに返済したい人、無理なく返済するコツを知りたい人はぜひ参考にしてください。
借金返済をコツは?
借金返済のコツは、まず自分の収支をしっかりと把握することから始めてください。収入に対して毎月いくら支出があるかをチェックし、返済に充てられる金額を計算します。ここから、無理なく返済できる金額の範囲で借金をするのが大切です。
借金返済をスムーズにするためのコツとして、他にも支出を減らす、副業で収入を増やす、おまとめローンを利用する、金利の高いものから優先して返済するなどの方法があります。
また、それらを実践しても返済が難しいという場合は、法的手段や債権者との直接交渉で借金を減らす、0円にできる可能性がある方法「債務整理」の検討をしてみてはいかがでしょうか。
借金返済が苦しくなる原因は?
借金返済が苦しくなるのは、収入に対して支出が大きく返済額がうまく捻出できないことが原因です。無計画に借金をしてしまう、浪費しがちである人は借金が膨らむかの不正があるので注意しましょう。
借金返済でしてはいけないことは?
借金返済が苦しくても、新たに借金をすること、闇金を利用すること、ギャンブルで一攫千金を狙うことは絶対にしてはいけません。
これらの方法は借金をどんどん増やし、より生活を厳しくしてしまう要因となります。
借金が複数あって返済が苦しいときはどうすれば良い?
借金が複数あるときは、1つにまとめる「おまとめローン」の利用を検討する方法があります。借金が1つになることで返済管理が楽になるだけでなく、金利が低いものに借り換えることによって返済負担を軽減することもできます。
債務整理をすれば返済が楽になる?
債務整理をすれば、借金を減額、免除できるため返済負担を軽減することができます。債務整理には任意整理、個人再生、自己破産、特定調停の4種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。
ただ、直面している「借金が返せない」という問題は、借金減額や免除することができれば、借金のことばかり考えなければならない日々から抜け出せますし、人生の立て直しを早くすることもできます。
少しでも楽になり、かつ少しでも適した方法で借金減額をすることが大事なので、どの手続きを選べば良いかについては、弁護士などに相談することをおすすめします。
借金返済のコツは収支を把握することから始めよう
借金の返済を無理なくスムーズに行うためには、まず収入と支出を把握し、返済にいくら充てることができるかを計算しましょう。無駄な出費があれば見直すことも大切です。
その上で、おまとめローンを使う、借り換えをする、金利が高いものから優先して返済するなど、検討してみましょう。そして、どうしても返済が苦しくなるようであれば弁護士や司法書士に相談し、債務整理も検討しましょう。
借金問題には色々な解決方法があります。1人で悩むのではなく、早めに専門家に相談して自分に合った解決方法をアドバイスしてもらうことをおすすめします。